GUIを入れるに当たって知っていた方がいいこと
GUIは「ジーユーアイ」と読む。グイじゃないよ。Graphical User Interfaceの略。
簡単に言うと、マウスとか使って操作できるWindowsみたいな環境。今となってはこちらの方が一般的です。
昔はXを動かすだけでも相当に重い印象でしたが、最近はCPUやGPUの性能が上がってSSDなどもあるので大分軽減されているようです。
大変分かりにくいのですが、Linuxの場合色々なものが組み合わさってGUIを実現しています。私はよくわかってないので(あと絵とかも苦手)、良いページを紹介して逃げることにします。
Linux道場 入門編 CUIとGUI
簡単にまとめると、
- X Window Systemの上でGUIは動いていて
- Xの中がクライアントとサーバに分かれている
- Xクライアントはウインドウマネージャ(WM)と呼ばれてGUIを主に提供する
よく使われているところだと、Gnome、MATE、Cinnamon、KDE、Xfce、LXDEあたりから選ぶようになるようです。
また、ディスプレイマネージャーというものもあります。別名ログインマネージャと言われるようで、最初に起動した時にユーザ名とパスワードを入れたりしますが、その画面を表示し、パスワードが正しいとXを起動してくれるアプリケーションのようです。
ただ、このディスプレイマネージャーは上記のデスクトップ環境に組み込まれていることもあります。それが気に入らない時は別のものに変えることもできるようです。
どのデスクトップ環境を使うか決める
これがこの後どういう感じで使うのかを大きく左右します。 私の決め手は重さと見た目。高機能で見た目重視ほど必要なスペックが高くなります。今回のPCは正直非力。あまり重いものは使えません。快適に動く程度の負荷で使えるものが大前提で、見た目に違和感があまりないものが良いですね。
とはいえ初めてこの機械に入れるので何がいいかもよく分からない。
下調べの結果、この中でも一番重そうなGnomeとKDEはやめた方が良さげ。
逆に軽い方はMATE(読み方はマテ)かXfceかLXDEあたりが良さそう・・・というわけで色々試した結果、真ん中をとってCinamonを入れたら結構もっさりだったのでそれより上は全滅。MATEは悪くなかったけど何か物足りず、Xfceもいま一つだったのでLXDEにすることになりました。LXDEにはLXDMというログインマネージャもあるようなのでこれを使うことにしてみます。
まずはX Window Systemをインストール
デスクトップ環境を決めましたが、とりあえずXが入ってないと動きませんのでこれを入れることにします。と思ってマニュアルのXを見たら、その前にグラフィックドライバを入れるように書いてある・・・[root@arch ~]# lspci | grep -e VGA -e 3D
を実行したら、Intelのチップだよと教えてもらいました。
マニュアルの表を見ると、Intelの場合は
ドライバ: xf86-video-intel
Multilib: lib32-mesa-libgl
と書かれているのでこれを選択しないといけないようですね。
[root@arch ~]# pacman -S xf86-video-intel
でドライバをまずはインストール。次にXをインストールしようと
[root@arch ~]# pacman -S xorg-server xorg-server-utils xorg-xinit xterm
を実行したら、libglはどれを使うか聞かれました。mesaを選択するので1番を選択してインストール。xtermは入れておいたら助かることが多いのでここで入れておきましょう。
LXDEをインストール
準備ができたのでLXDEをインストールします[root@arch ~]# pacman -S lxde
デフォルトのままで全部入るので聞かれたらEnter、Y。
ここで一度rebootした方がいいかもしれない。
ディスプレイマネージャを有効にする
次に、ディスプレイマネージャーのLXDMを有効にします[root@arch ~]# systemctl enable lxdm.service [root@arch ~]# systemctl start lxdm.service
2つ目のコマンドを実行した直後にGUIのログイン画面になりました。
追加したユーザでログインしようとするもログインならず。more...からrootでログインしたところ、GUIの画面にようやく出会えました。
なぜログインできないのか悩んだのですが、ふとキーボードを入力して気がついた・・・。@が入力できない!どうも日本語キーボードになっていないようです。
[root@arch ~]# nano /etc/lxdm/lxdm.conf
で確認したら、怪しいkeyboardの設定発見。
keyboard=0ってなんだ?と探したら、1にすると他のキーボードを選択できる?
変更してrebootしたら下にkeyboard:usと表示されるようになりました。やっぱり英語キーボードだったか・・・。
とりあえずjpで試したら・・・ログインできました!
あとはここをどうやって固定するかだな・・・
調べに調べて、ようやく解決
[root@arch ~]# localectl set-x11-keymap jp,us jp106
で、/etc/X11/xorg.conf.d/00-keyboard.confを生成できるので、rebootすればキーボードがjp106になりました。さっきのキーボード表示は邪魔なので0に戻しましょう。
X11のキーマップを別に設定しないといけなかったんですね・・・。
日本語の設定
ログインすると、日本語でメニューとか出ているがフォントが綺麗じゃない。ロケールの設定
というか、まだlocale.confで日本語設定していないのでなんで日本語になっているのかちょっとわからないのですが、今のうちに設定しておく。[root@arch ~]# nano /etc/locale.conf
で編集。元のLANG=en_US.UTF-8を#でコメントアウトして他の設定を全部日本語にする。
LANG=ja_JP.utf8 LC_NUMERIC=ja_JP.utf8 LC_TIME=ja_JP.utf8 LC_MONETARY=ja_JP.utf8 LC_PAPER=ja_JP.utf8 LC_MEASUREMENT=ja_JP.utf8
再起動すると有効になるはずだけど、うまくいかないときは右側をダブルクォーテーションで囲むと良いかもしれない。私の環境ではログイン画面が日本語になりました。
yaourtのインストール
次にフォントをマシにする。AURという拡張のパッケージを使いたいのでyaourtというものを入れる。AURというのは、通常のpacman以外のパッケージをソースなどから簡単にビルドして入れられる素晴らしいツールです。[root@arch ~]# nano /etc/pacman.conf
以下を追記します
[archlinuxfr] SigLevel = Never Server = http://repo.archlinux.fr/$arch [pnsft-pur] SigLevel = Optional TrustAll Server = http://downloads.sourceforge.net/project/pnsft-aur/pur/$arch
以下のコメントを外します
[multilib] Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
状態を最新に更新します
root@arch> pacman --sync --refresh yaourt root@arch> pacman -Syu
rootだとyaourtは使えないので一般ユーザにexitで戻ります。
rootでyaourtを実行するとエラーになります。
一般ユーザにexitで戻るのを忘れずに
一般ユーザにexitで戻るのを忘れずに
フォントインストール
[archie@arch ~]$ yaourt -S ttf-ricty
パッケージとかの編集はnで、ビルドとインストールはyで進める。インストールできたら、ついでにipaのフォントとかも入れてみる。
[archie@arch ~]$ yaourt -S otf-ipaexfont [archie@arch ~]$ yaourt -S ttf-dejavu
再起動してみる。なんだか異様に文字が読みやすくなったはず。まだまだですけどね。
日本語入力インストール
最初iBusを入れてみたけど、なにやらパネルが日本語と英語で切り替わらなかったりしたのでfcitxとmozcの組み合わせにしました。[archie@arch ~]$ sudo pacman -S fcitx-im fcitx-configtool fcitx-mozc
fcitxのマニュアルを見ると.xprofileか.profileか.xinitrcに環境変数を書き込めと書いてあるけど、.xinitrcがデフォルトでは存在しない・・・。/etc/skelにもない。というわけで情報を探したら、ここのページにcp /etc/X11/xinit/xinitrc ~/.xinitrcすればいいと書いてあるので実行します
[archie@arch ~]$ cp /etc/X11/xinit/xinitrc ~/.xinitrc
[archie@arch ~]$ nano ~/.xinitrc
#日本語入力をfcitxで起動 export GTK_IM_MODULE=fcitx export QT_IM_MODULE=fcitx export XMODIFIERS="@im=fcitx"
入力テストができないのでleafpadでも入れてみる。
[archie@arch ~]$ sudo pacman -S leafpad
どうでしょう?日本語は入りましたか?
ちなみに、Ctrl+Spaceキーで日本語と英語が切り替わります。
なんとなくまだフォントが見づらい感じがあると思います。
フォントの設定はちょっとボリュームがあるので別に記事にします。
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